SusakiVeterinarian's Column
秋の急な発病シーズン?
●旅行に行った帰りに急に具合悪くなる
●普通に生活しているのに急に…
●今まで元気だったのに突然…
●順調に回復してきたのに突然…
という様に、
急に、 重症になるケースが目立ちます。
特に、今まで症状が落ち着いていたのに、急に具合が悪くなるというケースが多く感じます(うちだけかもしれませんが)。
症状には、
・立てなくなる
・食欲が全く無い・飲まない
・痒みがひどくなる
・口臭が酷くなる
・短期間で激痩せ
・熱が出て下がらない
・シコリが大きくなった
・身体のどこかが腫れる
というものがございました。
ある年の秋口に、
【「脳梗塞」と診断された犬や猫の診療が増えてきました。本当に「脳梗塞」かどうかは別として、急に麻痺症状が出て、飼い主さんもビックリされる様です。】
とツイートしたところ、
【「トリミングサロンをやっています。「脳梗塞でしたが数日注射して治りました。お医者さまの許可を取ったのでトリミングしてください」と言われますが、お預かりにあたって注意する点などありますか?正直不安だし、他に隠れた原因があるのではと考えています。】
こんな情報をいただきました。
もちろん、実際にそういうケースがある可能性はあります。
ただ、こうした話を聞くと、「本当に脳梗塞だったのだろうか?」と疑問に思うこともあります。
少なくとも、当院だけの話では無さそうです。
こうしたケースは「秋の体調不良のシーズン」が関係するのかもしれません。
もちろん、うちに来る子だけかもしれませんが、季節の変わり目、特に夏から秋にかけたこの時期の不調は、過信して様子を見たりせずに、すぐに「かかりつけの先生」の所で対応してもらってください。
本質的には、
↓
根本原因を排除
↓
白血球が攻撃する必要が無くなる
↓
症状が出る理由も無くなる
↓
落ち着く
●化学物質対策
●病原性微生物対策
をしっかりとし、それでもなってしまったら仕方ないので、ガッカリせずに、かかりつけの先生の所で立て直していただいてください。
とにかく、反応・変化が激しいことがあるので、よく観察しておいてくださいね。
この時期は、特に自然療法などを勉強した飼い主さんほど粘りがちですが、今はその時では無いかもしれません。
飼い主さんは受診のタイミングを間違わないようにしてくださいね。
ですが、不必要に不安になる必要はありません。
今が大丈夫なら、安心して見守っておいてください。
ただし、
●現在具合が悪い子
●急に変化した子
は、注意深く観察し、すぐに適切な対処をしてくださいね。
熱中症対策と予防 3
熱中症になったら、飼い主のあなたは、具体的にどうしたらいいのでしょうか?
▶︎グッタリしてから60分以内に日陰の風通しのいい場所へ移動させる(木陰、窓を開ける、扇風機など)
▶︎水を飲みたがるならば好きなだけどんどん飲ませる
▶︎頭部、首筋横、脇の下、そけい部(後肢の付け根)を濡れタオル等で冷やす
▶︎氷や保冷剤、冷却グッズで冷やしても良し
※ただし、冷やしすぎはダメ(直腸温度が38℃台まで)
▶︎水を全身にかけて冷やすのは冷やしすぎに注意
▶︎犬の平熱は38.5~39℃くらいなので36.7℃以下になると、低体温症となるため、濡れタオルや冷却グッズで対処する方が、コントロールしやすい
▶︎粘り気のあるヨダレが多いならば取り除く
体温が下がって症状が落ち着いたからといって、安心して油断してはいけません。
見た目は平常に戻ったようでも、体内の臓器・組織がダメージを受けている可能性があります。
脱水や電解質等の補正や、体内のチェックをしてもらうため、必ず健康診断を受けましょう。
症状が出ていないからといって油断できません。
内臓にダメージを受けている場合もあります。
例え回復が早かったとしても、必ず受診してください!
Q.冷やすのが遅れたら…
Q,扇風機は無意味だと書いてありましたが…
Q.なぜ、首の付け根や脇の下、後肢の付け根を冷やすのですか?
Q.犬が熱中症になったら、とにかくガンガンに冷やせばいいのですよね?
Q.水に浸けるのも冷やしすぎによくないと聞いたことがあります…
Q.体温が下がって、症状が落ち着いたようなら、動物病院には行かなくてもいいですか?
体温が下がって症状が落ち着いたからといって、安心して油断してはいけません。見た目は平常に戻ったようでも、体内の臓器・組織がダメージを受けている可能性があります。
Q.グッタリしてから冷やすまでの目安ってありますか?
Qグッタリしてから60分程度経ってしまったので、犬を氷水に浸けて一気に冷やしていいですか?
低体温症を引き起こす可能性があります。つまり、平熱まで下がった体温が更に下がってしまうのです。もちろん、絶妙なタイミングで冷やすのを止めればいいのですが、それは難しいので、身体を冷やすときは水道水を使ってください。
補助的に氷を頭や首の付け根や脇の下、後肢の付け根(そけい部)のは有効ですが、それも冷やしすぎにならない様に注意が必要です。
Q.小型・中型犬はお風呂に水をためてそこに浸けるのは有効ですか?
ただし、氷水のように冷たいのは避けてください。身体が濡れてしまうと、冷えすぎになったときに止められないので、濡れタオルや冷え冷えグッズで対処する方が、コントロールしやすいです。
Q.どの段階で動物病院に連絡したらいいですか?
Q.冷やす前に動物病院に連れて行った方がいいのではないでしょうか?
いかがでしたでしょうか?
いざという時に役に立つ様に、ご活用いただければ幸いです。
あなたと、愛犬との暮らしに楽しい時間が多くなりますことを願っております。
熱中症対策と予防 2
そもそも、熱中症は防げない病気でしょうか。
今回は「犬」について考えていきます。
熱中症は「飼い主さんの配慮で防げる部分」と「犬側の要因」とがあるので、前者の部分は防げますが、後者の部分は飼い主さんが気配りしたからといって絶対に守れるというわけではありません。
どの子でも可能性があり、100%安心できるわけではありません。ですから、万が一のことがあったとき、必ずしもあなたのせいではないということです。
例えば、「飼い主さんが涼しいところを用意したのに、老犬の感覚が鈍っていて、そこに行かなかった…」なんていうことだってあるわけです。
ですから、飼い主さんに全ての責任があるわけではなく、飼い主さんの注意・配慮で絶対に守れるというわけではないことを覚えておいてください。どの子でも可能性はあるし、どの子でも安心はできないのです。
では、どんなサインが出たら熱中症を疑ったらいいのでしょうか?
▶体温が急上昇してそのまま下がらなくなって、グッタリする
▶高熱(直腸温度で40~42度 43度になったらアウト!)
▶ハーハーと浅く速い呼吸(パンティング)
▶大量のヨダレ→脱水→粘り気のあるヨダレ
▶異常に喉が渇
▶舌や歯茎の赤みが強い、目が充血している
▶目つきがどんよりしている
▶ふらふらして普通に歩けない
▶横たわってグッタリする、舌が横から出る
▶心拍数が増加する(ドキドキする、脈が速くなる)
▶嘔吐したり下痢や血便が出たりする
▶意識がなくなる
▶けいれん発作・昏睡状態
▶血圧低下
▶心音弱まる
▶舌や歯茎が真っ青(チアノーゼ)
▶呼吸がおかしくなる
▶無尿
※上記全ての症状が出るわけではありません。
犬には脚の裏側や鼻の頭付近などの所に汗腺(エクリン腺)があるだけで、犬は体温が上昇したときに、人の様に全身にタップリと汗をかいて気化熱で体温を下げることが出来ません。
※最近では、全身に分布しているアポクリン腺からも汗をかくと言われておりますが、分泌量は多くはないため、体温を下げる効果を期待するのは難しいので、口を開けて速く浅くハーハーし(パンティング)、空気の出し入れで体温調節します。
パンティングは、唾液を蒸発させる際の気化熱で体温を下げようという方法です。
ですから、体温が高くなって、熱中症の初期段階では、このパンティングが更に速くなり、さらに大量のヨダレを流しはじめます(冷やすため)。
しかし、熱を下げる効率は汗と比べるとよくはありません。このことが、犬は寒さには強くても、暑さに弱い理由の一つです。
空気が体温と同じか、それ以上になると、体温を冷やすことが出来なくなってきます。
つまり、室温や気温が高くなると、体温調節できなくなるのです。
ですから、温度の高い部屋・密閉空間では体温が急上昇します。
扇風機は熱い空気が籠もってしまうのを防ぐことは出来ますが、それだけでは十分ではありません。
犬は汗をかくことが出来ないので、風だけが当たっても涼しくは感じません。
身体を水で濡らして扇風機をかけたら、人間が汗をかいたのと一緒なので、気化熱で身体は冷えますが冷やしすぎには注意してください。
よって、扇風機だけではなく、エアコンも大事です。
ところで、熱中症にかかりやすい場所・状況・要因は全部把握できていらっしゃいますか?
▶締め切った部屋の中でエアコンが無い
▶エアコンではなく、扇風機「だけ」で対応
▶窓際かつ日向にあるケージの中に留守番
▶水がない
▶日陰のない屋外に繋がれる
▶時間の経過と共に直射日光が当たる
▶水がない
▶暑い日の日中の散歩・運動(地面の温度+地面からの照り返し
。夏の日中のアスファルトの温度は50度を超えることも)
▶人の高さより、犬の高さの方が気温が高い
▶熱中症だけでなく、肉球を火傷する可能性もある
▶どうしても日中に散歩をする必要がある場合は、なるべく土や草の上、日陰を歩かせるようにする(でも、極力日中は避ける)
▶外気温は下がったものの、まだアスファルトの熱が残っている時間帯の散歩
▶直射日光の当たる車の中で放置
▶日陰でも真夏日のように気温が高い
▶車中に放置
▶水がない
▶短頭種
▶北方が原産で被毛が熱い犬種
▶太っている犬
▶子犬
▶老犬
▶呼吸器疾患を患っている犬
▶心臓疾患を患っている犬
▶不慣れな場所に行くと興奮する犬
▶下痢をしているなど、既に脱水気味の犬
などが挙げられます。
では、熱中症になったら、具体的にどうしたらいいのでしょうか?
熱中症対策と予防 1
熱中症とは高熱が出て下がらなくなり、グッタリする状態です。
熱中症は飼い主さんの不注意で起きる事故の側面と、犬猫側の要因の両方があります。
そして熱中症になったら、
▶日陰に移動して、水を飲ませて、冷やす!
▶冷えたら動物病院へ連れて行く!
▶冷やすときは身体を濡らすより、濡れタオルや冷却グッズで頭、首筋の横、脇の下・そけい部を冷やす!(冷えすぎ防止のため)
▶風通しのよい日陰に移動し
▶水を飲むなら飲ませ
▶症状が重ければ急いで冷やし
▶冷やしながらかかりつけの動物病院に連絡して指示を仰ぎ
▶身体がある程度冷えたら動物病院で検診してもらう。
※軽症の場合でも必ず動物病院に連絡しましょう。
▶脇の下
▶股間
▶首の両脇
▶頭
▶高温
▶多湿
▶無風
▶水分摂取不足
次回の投稿で、いざという時に正しい対処・予防策を実践する方法をお伝えします。
【獣医師解説】なぜマジカルパウダーは秋からなのか?犬猫編|
肝臓の数値が高いから肝臓を強化すればいい?
セミナーや診療、電話相談のときに、とても良く聞かれるご質問があります。
それは…
【質問の質は人生の質】
質問を間違うと間違った答えが集まってきます。
そして、人は最初に触れた情報の影響を強く受けがちです。
そんな理由から、間違った情報を支持する情報を集め始めます。
そして迷宮に迷いこみ、努力が空回りして報われない…ということになりがちです。
このような理由から、適切な質問をすることはとても大事なことなのです。
では適切な質問をするためには、いったい何が必要なのでしょうか?
適切な質問が出来るようになるためには、【正しい知識】を持っておくことです。
不適切な情報を元にして作られた【前提】が間違っていると、質問も間違い続けます。
そして質問を間違うと、集まる答えも間違ってきます。
それが理路整然と間違い続けることにつながり、頑張れば頑張るほど努力が空回りし、報われない…
という事態になりがちです。
そして何年も悩み続けることになってしまっている方は珍しくありません。
ところで、冒頭の質問には、大きく三つの不適切な箇所があります。
まず「肝臓の数値が高い」という表現がありますが、一体どの数値が高いと問題なのでしょうか?
もちろん、検査項目のどの数値も高すぎれば問題です。
今回は、「肝臓が…」ということですので、 【ALTの数値が高い】ことが肝臓に問題が起こっていることを意味しているのかもしれません。
では、ALTの数値が高いという現象は、一体何を意味するのでしょうか?
そもそもALTが高いという出来事が意味することは、【肝臓の細胞が破壊されている】ことを意味するのだと思います。
ALTは、肝臓の細胞の中に主に存在する酵素です。
この酵素が血液中に見つかるということは、肝臓の細胞が破裂しているということを意味します。
ですから、本質的に改善すべき事は、ALTの数値を下げることではなく、肝臓の細胞がこれ以上破壊されないようにすることが解決につながります。
では質問にもありますとおり、この状態は肝臓が弱っているのでしょうか?
たしかに、破壊された細胞の分だけ、肝機能は低下していると言えるかもしれません。
そして、長期に障害を受け続けた結果、正常な領域がほとんど残っていない場合は、肝臓が弱っているかもしれません。
さらに、肝臓は「沈黙の臓器」と言われるように、目立った症状が出ませんから、症状が無いから肝臓は大丈夫だとも言い切れません。
しかし、肝臓は元々予備能力が高く【全体の一部が破壊された】ぐらいでは肝機能が低下することはありません。
ここまでの説明でご理解いただけたかと思いますが、肝臓が弱って肝臓の細胞が破壊されているのではなく
「体内で何かが起こっていて、肝臓の細胞がとばっちりを受けて破壊されている」
と考えられます。
例えるなら、平和な街(肝臓)に、突如どこかからミサイルが飛んできて、建物(肝臓の細胞)が破壊されている状態…
この問題を解決するには、街を静かに整えることではなく、ミサイルを飛ばした発射台(根本原因)を破壊することです。
その根本原因が、身体のどこにあるかは個々で異なるので、丁寧に調べてもらう必要があります。
このように、肝臓が弱っているわけではなく、肝臓そのものは正常なのに、【何らかの理由】で肝臓の細胞が破裂している場合は、肝臓を強くする必要はありません。
それなのに、 【肝臓を強化させよう】という方向に情熱を傾けることは、元気な僕にスタミナドリンクを飲ませるような話になってしまいます。
つまり、不必要なことに一生懸命取り組んでいることになるわけです。
診療にお越しになる方は、このようなケースがとても多いのです。
ですから、肝臓の数値が高いことは、必ずしも肝臓が弱っていることを意味するわけではないことをまず覚えておいてください。
そして弱っているのか、弱ってはいないのかは、東洋医学的な判断基準で、調べてもらう必要があります。
ところで、検査数値を基準値に戻しさえすればいいのでしょうか?
飼い主さんの中には「検査数値の結果に一喜一憂」する方が多いようですが、
血液検査で肝臓の数値が下がるのが、【肝臓の細胞が破壊されなくなったから数字が下がる】のならばいいのです。
しかし、肝臓の細胞が破壊された根本原因をそのままにして、数字だけを合わせれば良いと考えるのは、短絡的です。
かくいう私も、東洋医学や、薬膳の勉強をし始めていた頃、【肝臓の数値を下げるには何の漢方なのか、何のハーブなのか】をたくさん暗記していけば、最終的には瞬時に適切な判断ができる!と誤解していた時期がありました。
しかし東洋医学的に大切な事は、【そのつど身体にきくこと】だと後で気付きました。
健康診断の結果のために「検査一週間前は酒を断つ!」
ということが本質的にはおかしなことであるのと同じように検査結果の数字を下げようということばかりに意識を向けると下りさえすればいいというような誤解につながりかねません。
本質的な解釈・理解があれば、こういう方向には向かわないのですが、周りから「症状を消すよう」言われたら数字合わせに奔走することになるのは、仕方ないことかもしれません。
ところで、そもそも食材サプリで解決するのでしょうか。
例えば何かの栄養がたらなくて、肝臓に問題が起こっているのであれば、食材やサプリメントを補うことで解決できる可能性があります。
しかし、栄養的には何も問題ないのに、肝臓の数値が高くなっていることは珍しくありません。
原因療法的には、この違いを見極めながら処置する必要があります。
しかし何が根本原因かを正確に把握することは、一般の飼い主さんには難しく、これは餅は餅屋で、プロに調べてもらうのが一番良いでしょう。
ところで、ハーブや漢方で肝臓の数値が落ち着いたという体験談がありますが、これはどう考えたら良いのでしょうか。
この変化が、もし【原因がなくなって、結果的に数字が落ち着いた】のであればいいと思います。
しかし、数字だけがハーブや漢方で落ち着いて、原因が残ったままの状況だと、そのハーブや漢方をやめるとまた数字が上がるという結果になりがちです。
このことは、当たり前ですが原因が残っていることを意味します。
ですから、原因療法的には、症状をあえて消しません。肝臓がおかしいわけでもありません。
と申しますのも、飼い主さんには強いサインが残っていた方が、原因が残っているのか?原因が処理能力の範囲内に落ち着いたのか?の違いが分かりますので、症状をあえて消さずに、出し続けていたほうがいいという考えもあります。
もちろん、症状が出続けることは、問題が蓄積していくし、ストレスが溜まることになります。
また、生まれてからずっととか、ここ何年もずっと肝臓の数値が高いというケースがあります。
ところで、このことは一体どんなことを意味するのでしょうか?
これはずっと肝臓の細胞が破壊され続けていることを意味します。
ということは、体の中で【何かが起こっている】可能性があります。
ですからずっと肝臓の数値が高いから
●肝臓用の療法食を食べる
●肝臓に良いサプリメントを摂取する
という方向で考えても、解決しないことがあります。
と申しますか、実際に何年も肝臓の数値が高い状態が続いているわけですから、その場合には肝臓をサポートしても効果がないということがお分かりいただけると思います。
では、肝臓の数値が高いことが続いている場合、どんなことを考えたら良いのでしょうか。
肝臓の数値が高くなっている理由が、身体のどこにあるのかをまず調べてもらうことが重要です。
そして、肝臓の数値を下げることを最優先にするのではなく、肝臓の数値が高い原因を減らすにはどうしたらいいのか?と考え調べてもらい、行動するという選択肢が重要なのではないでしょうか。
深夜に、ボヤが起きて、それに反応してけたたましく鳴ってくれた火災報知器を、
「深夜にうるさくて眠れないじゃないか!」
と言ってぶち壊し、
「音がならなくなったらやっと静かに眠れる。」
ということにならないように考え、行動する必要があります。
もちろん、それが必要ならば数字を減らすことが大事なこともあるかもしれません。
しかし、「ボヤ」を消すことを忘れないことは
とても大事なことだということをここで再認識したいと思います。
想像で語ると不安になる
愛犬・愛猫のお腹を何気なく触っているとおっぱいのあたりにしこりが!なんてことが起こったらあなたはどうされるでしょうか?
ある飼い主さんは愛犬のお腹にしこりを見つけ、
「免疫力が落ちたのかもしれない」
「このまましこりが大きくなってしまうかもしれない」
しかしまずは「体の中で何が起こっているのか」を具体的に探っていくことが重要です。
原因療法的にこういうケースはよくあることで、 いわゆる免疫力が上がったり下がったりということは考えにくいわけです。
で、実際に調べること無く想像で物事を話すのは無駄なことなので、調べてみればいいわけです。
バイオレゾナンス法を用いた原因療法ではこの様な場合、
●腫瘍系反応物質の反応の有無
●炎症反応物質の反応の有無
を探ります。
腫瘍系反応物質の反応が強ければ、いわゆる腫瘍の状態
炎症反応物質の反応が強ければ、いわゆる炎症が強い状態
であると想定できます。
「腫瘍だったとしても、高齢だし手術をすることに不安があって…。」
ということで、調べてみましたところ…
炎症反応物質の反応が強かった!
というわけで今回のケースを調べてみると、
●腫瘍系反応物質の反応はほとんど無い
●炎症反応物質の反応は強い
という結果だったので、この腫れの主な原因は腫瘍ではなく、炎症反応の可能性が高いというわけです。
では、炎症があるということはどういうことでしょうか?
炎症があるということは、白血球が異物と闘っているということを意味します。
ということは、
●異物処理が進む→異物量が減る→腫れが引いた!
●再度、異物侵入→炎症反応→腫れた!
いずれにしても、腫れの原因は、実際に調べないとわかりません。
ただ、バイオレゾナンス法で調べるとこのぐらいのことはわかります。
もちろん、バイオレゾナンス法でなければならないということはないので、他の方法でもいいわけですが、症状からみたら「取るか取らないか?」で判断するしかないですよね。
どちらでもいいのですが、原因療法的にチェックをすると、手術以外の選択肢を選択できるかもしれませんね。
詳細は個人的なケースの話なので控えさせていただきますが、主な原因は、口に問題がありました(あくまでも、この子の場合です)。
口→血液→腎臓→リンパ節→乳腺
と影響が波及していた様でした。
●口内ケアの再チェック
●体内除菌
●腎臓・リンパ節の調整
●乳腺の炎症の調整
などを行って、ひとまずは二ヶ月様子をみることにしました。
高齢になると除菌にも時間がかかります。
歳を取ってから何かをはじめてもいいのですが、「とき既に遅し…」などとならない様に、できるだけ早い段階で、「歳をとる前にケアをはじめる」こともとても大事なのではないでしょうか。
気温の高い今だからこそやっておきたいこと
気温が高くなると、
1)元気がでる子
2)元気がなくなる子
3)症状が強く出る子
4)症状が消える子
など、個々で出てくる反応のバリエーションが増えて来ます。
それぞれに意味があるのですが、今回は、
気温の高い今だからこそやっておきたいこと
というテーマでお話しをさせていただきます。
当たり前の話ですが、夏ですから、以下の話は、「熱中症に気をつける」前提で話を進めていきます。
※熱中症に気をつける点については、コラムの熱中症対策と予防をご確認下さい。
まず、大前提として、一年中
【身体は常に元に戻ろうとしている】
という事実があります。
このとき、身体の全てのシステムが、偏ったりゆがんだ身体を元に戻そうとします。
例えば、異物(菌やカビなど)の侵入に対処し切れていなかったら、全力で元に戻そうとします。
薬が治すのではなく、治るのを邪魔しているものの影響を減らして身体が勝手に元に戻るのを、薬がサポートしてくれます。
くどい様ですが、薬が治すのではありません。
【自然治癒力で治るのです】
その時のツールの一つが「白血球」 です。
昔は「症状はいけないことで、すぐに消すべきである」 と考えられていた時代がありました。
しかし、免疫学の発展と共に、症状(炎症反応)の意味がわかってくると、
【症状は不快だが必要かつ正常な反応】
と認識されるようになりました。
つまり、症状は
【必要があって出ている反応だから、安易に止めてはいけない】
のです。
これがまず、大前提です。
もしあなたが、2月の札幌雪祭りに
「水着で集合!行進するよっ♪」
と誘われて、行ったとします(笑)。
胸を張って大手を振って行進できるでしょうか?
寒くて無理ですよね?
それと同じ様に、体温が低ければ、白血球はフルに働けないのです。
だから、身体を暖めましょうということになるのです。
しかし、筋肉量が少なかったり、運動量が少なかったりしたら、血行も良くないでしょうし体温も十分に上がらない可能性が高いです。
そうなると、
↓
異物の処理量が少なくなる
↓
そのうち、異物の蓄積量が多くなる
↓
体温が比較的高い深部で症状が出るほどに増える
↓
夏になる
↓
体温が上がる
↓
白血球も普通に闘える体温になる
↓
強い症状が出る
↓
毎年夏になると強い症状が出る
↓
夏は不快…と意味づけされる
これが、
【夏になると具合が悪くなる】
の原因の一つです。
だとしたら、この症状は止めた方がいいのでしょうか?
それとも、出せるだけ出したらいいのでしょうか?
前出したように、自然治癒力の原理原則には
【症状に悪いものはない】
というものがあります。
ですから、基本的には生死に関わるとか、強いストレスを感じるほどの不快感を伴うのでなければ、元に戻るまで待つのが本筋です。
このように、症状が出る場合も、出ない場合も、
【夏は白血球が働きやすい季節】
であることは間違いありません。
何でもそうですが、問題は小さいうちに解決するのが賢いやり方です。
だとしたら、夏のうちに異物量を減らしておき、大きな問題にならないようにしたいものです。
では、どうやったらデトックスになるのでしょうか?
【身体は常に元に戻ろうとしている】
ですから、
何か手を加えないと戻れないのではなく、無駄な作業を減らして放っておけば身体は正常な状態に戻るわけです。
だとしたら、一番いいのは、
【水分を十分にとって、一日の食事回数を減らす】
ですね。
食事を消化吸収するのはとてもエネルギーを必要とします。
食事回数を減らして、空腹な時間を増やせば、消化吸収に廻すエネルギーを<他の調整に使えます。
これは、自然界の動物が具合悪くなったら食べずにじっとしている事実から自然なことです。
もちろん、今まで三食食べられていたのが、突然一日一食になったら、「なんで食事できないんジャイ!」と不機嫌になる子もいるかもしれません。
でも、そんなときはひるまずに、「あなたの体調を考えてのことなのよ!」と、目を見て諭してください。
普段、食べさせる愛情ばかり与えてきた方は、
【食べさせない愛情】
があることも教えてください。
人間の子供に「おもちゃ!」とねだられたら、我慢させることも愛情なのと同じです!
通常の食生活をしていれば、よほど衰弱していない限り、一週間くらいの断食で生命の危機に瀕したりしません。
もし、心配なら、 食事指導に精通した獣医師(断食に精通した獣医師)に相談しながらやってください。
夏はとにかくリセットの季節です。
一年で最もデトックスに適した時期を有効活用して、来たるべき秋に備えたいものです。
ぜひ、参考にして、適切に夏をお過ごしください。
正しい情報を学ぶことの重要性について須崎が伝えたいこと
セミナーや診療を通して飼い主さんとお話しすると、
「愛犬・愛猫のために勉強をされている飼い主さんが、全国にはたくさんいらっしゃる!」
という事が解りました。
ですが、インターネットで調べていると、
「⚫︎⚫︎にはこうするべき!」
「⚫︎⚫︎にはこうしてはいけない!」
と、様々な記事がでてきて何を信じればよいのか迷ってしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか。
愛犬・愛猫のためを思って調べれば調べるほど、不安になったり混乱したりする飼い主さんを、これまでたくさん見てきました。
だからこそ、情報を正しく見極める力がこれまで以上に大切になっています。
そこで、 「正しい情報を学ぶことの重要性について須崎が伝えたいこと」を須崎とスタッフとのやり取りでお送りいたします。
いかがでしたでしょうか?
何かを学ぶときや情報を発信する際には、
「物を売るための情報」に惑わされずに、
「正しい情報」をご選択ください。
蚊にさされないのでフィラリアの薬は不要?
先日、診療中に、飼い主さんにこんな質問をされました。
「某犬の専門家から聞いたのですが、『犬は散歩中走っていたら、蚊が止まれないから、刺されないのでフィラリアの薬はいらない』と言われました。ウソですよね?」
「それ本当にそんなこと言われたのですか?聞き間違いでは?」
と申し上げましたが、この話は一人や二人から伺ったのではないので、実際にその様におっしゃっている方がいるか、そのような誤解を招くようなことをおっしゃる方がいるのかもしれません。
未だにそんなことを言う「犬の専門家」が存在するとは信じられないのですが、もし本当だとしたら、その情報発信する方にお願いです。
情報を提供する際は、細心の注意を払って下さい!
情報提供する際は、適切な情報をお願いいたします!
24時間走り続けますか?
蚊は屋外にいるだけではありません。
まして毎年の猛暑ですから、蚊も存亡をかけて、適温(?)を求めてさまよいます。
私も猛暑で蚊が少ないといわれる2018年の夏、自宅の部屋とトイレで刺されました。
ですから、「犬の専門家」のアドバイスだと、24時間走り続けなければならないことになります。
そんなこと、「いわれてみればそうですね(笑)」という話です。
このように、いっけん犬思いのアドバイスのように聞こえる話も、
「ちょっと考えたら無理がある」
のですが、視点を変えるほどの予備知識をお持ちでない飼い主さんが鵜呑みにしたら、とんでもない結末になるかもしれません。
●屋外飼育の犬では3夏過ごすとほぼ100%感染する
●高温多湿な日本では屋外飼育の犬では3夏過ごすとほぼ100%感染する
とも言われています。
屋内飼育ならリスクは少ないかもしれませんが、ゼロではないのです!
今ではフィラリア症で亡くなる犬も少ないので(フィラリア薬のおかげなのですが)、どんなことになるのかご存じない飼い主さんも少なくありません。
フィラリア症で亡くなる犬は、
【気がついたらゼーゼーと咳をする様になり、地上で溺れるように呼吸困難になって死ぬ】
のです。
もちろん、私自身が体質的にワクチンを打てないように、例外的にフィラリアの薬が合わない子もいるかもしれませんが、それは私同様「例外」で、個別対応する話です。
あなたの愛犬が先のような最期を遂げるのと、肝臓での処理を天秤にかけたら、どちらを選びますか?
どちらでもあなたの選択を尊重しますが、選択したなりの結果に繋がります。
そのことを理解した上で、一時の感情に流され、後悔しない選択をしていただきたいのです。
では、フィラリアの薬に限らず、なぜ愛犬家・愛猫家は不安や心配になるのでしょうか?
色々な意見を聴くことのメリットは、一つの意見に大きく影響を受けなくなる点があります。
色々な意見を聴くと、色々な視点ができます。
色々な視点を持てることは、色々な解釈が出来る様になります。
色々な解釈ができると、色々な選択肢が持てます。
あとは、経験に応じて、自分で選択できるようになる人もいるでしょうし、 経験豊富な専門家に「うちの犬・猫の場合はどの選択肢が有効でしょうか?」と判断を仰ぐのもいいでしょう(理由付きで)。
私に相談してきた方々も、ペットアカデミーで「いろいろな視点をもつことの重要性」を学んでいるので、「こんな話があったんですけど、違いますよね?(笑)」という感じだったので安心しました。
私としては、先の「犬の専門家」が
のようなことをはおっしゃっていて、私のところにお越しになった飼い主さんが、カッコの中をたまたま聞きそびれたか、記憶に残っていなかったかだったと信じたいところです。
ということで、普段からいろいろな情報を入手し、ときどき信頼できる専門家に情報の取捨選択をしてもらう環境を作ることをオススメします。





