SusakiVeterinarian's Column
猫が手作り食を食べてくれない理由
よく、
「うちの猫に手作り食を作って出したら見向きもしませんでした」
というご連絡をいただきます。
これには、いろいろな理由が考えられるのですが、
その一つが「正常な警戒心が働いている」からというものがあります。
いままでカリカリで育ってきた猫に、 肉や魚を見せても見向きもしないことは珍しくありません。
なぜなら、猫には正常な警戒心が働くため、
「初見のものには警戒する」
という性質があり、慎重になっていることがあります。
それと、
「そこにあるものを食べ物と認識していない」
こともあるのです。
この解決法として、
皿にあるものを飼い主さんが食べて見せることで、
猫は
「それ、食えるのか?」
と興味を示すことがあります。
診療をしていると、よく伺う「行き詰まり」についてお話しをさせていただきます。
「うちの子、ササミを食べてくれないんです…。」
という陳情が少なくありません。
で、どうやって食べさせているのかを伺うと、
「お湯で湯がいて…」
とおっしゃることが多いので、
「望む結果が得られないなら、違うことをやれ、なんでもいいから」~リチャード・バンドラー~
の精神で、
「湯がいて食べないなら、油で炒めるとか、焼いてみたらいかがでしょうか?」
と申し上げます。
すると、
「あっ、それは気がつかなかったわぁ~」
とおっしゃることが多いです。
そして、帰宅して実践していただくと、ササミを湯がいたら食べなかったが、焼いたら喜んで食べた。というケースが本当によくあります。
つまり、香りや風味が湯がくことで薄まり、食事として興味が持てなかっただけなのかもしれないというケースがあるのです。
「猫またぎ」
という言葉がございます。
元々は「魚好きの猫でさえ、またいで通りすぎる程、まずい魚」という意味だそうです。
ここから、
「美味しくない食べ物」
とか、
「誰も取り合わないこと」
という意味になったようです。
確かに私の実家にいた猫も(彼はトウモロコシが大好きでした)、美味しいトウモロコシはウニャウニャ言いながら食べていましたが、甘くないトウモロコシは、ニオイをかいでどこかに消えていきました。
香りも非常に重要なのかもしれません。
たった一度の挑戦、たった一つの調理法など、手段に執着すると、望む結果に到達しないことがあります。
こだわるべきなのは方法・手段ではなく、結果です。
そのためには、「工夫をしてみる」「簡単に途中であきらめない」という基本姿勢が大切なのではないでしょうか?





