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SusakiVeterinarian's Column

熱中症対策と予防 2

そもそも、熱中症は防げない病気でしょうか。
今回は「犬」について考えていきます。

熱中症は「飼い主さんの配慮で防げる部分」と「犬側の要因」とがあるので、前者の部分は防げますが、後者の部分は飼い主さんが気配りしたからといって絶対に守れるというわけではありません。

どの子でも可能性があり、100%安心できるわけではありません。ですから、万が一のことがあったとき、必ずしもあなたのせいではないということです。

例えば、「飼い主さんが涼しいところを用意したのに、老犬の感覚が鈍っていて、そこに行かなかった…」なんていうことだってあるわけです。

ですから、飼い主さんに全ての責任があるわけではなく、飼い主さんの注意・配慮で絶対に守れるというわけではないことを覚えておいてください。どの子でも可能性はあるし、どの子でも安心はできないのです。

では、どんなサインが出たら熱中症を疑ったらいいのでしょうか?


症状

▶体温が急上昇してそのまま下がらなくなって、グッタリする
▶高熱(直腸温度で40~42度 43度になったらアウト!)
▶ハーハーと浅く速い呼吸(パンティング)
▶大量のヨダレ→脱水→粘り気のあるヨダレ
▶異常に喉が渇
▶舌や歯茎の赤みが強い、目が充血している
▶目つきがどんよりしている
▶ふらふらして普通に歩けない
▶横たわってグッタリする、舌が横から出る
▶心拍数が増加する(ドキドキする、脈が速くなる)
▶嘔吐したり下痢や血便が出たりする
▶意識がなくなる
▶けいれん発作・昏睡状態
▶血圧低下
▶心音弱まる
▶舌や歯茎が真っ青(チアノーゼ)
▶呼吸がおかしくなる
▶無尿
※上記全ての症状が出るわけではありません。

犬には脚の裏側や鼻の頭付近などの所に汗腺(エクリン腺)があるだけで、犬は体温が上昇したときに、人の様に全身にタップリと汗をかいて気化熱で体温を下げることが出来ません。

※最近では、全身に分布しているアポクリン腺からも汗をかくと言われておりますが、分泌量は多くはないため、体温を下げる効果を期待するのは難しいので、口を開けて速く浅くハーハーし(パンティング)、空気の出し入れで体温調節します。

パンティングは、唾液を蒸発させる際の気化熱で体温を下げようという方法です。
ですから、体温が高くなって、熱中症の初期段階では、このパンティングが更に速くなり、さらに大量のヨダレを流しはじめます(冷やすため)。
しかし、熱を下げる効率は汗と比べるとよくはありません。このことが、犬は寒さには強くても、暑さに弱い理由の一つです。

空気が体温と同じか、それ以上になると、体温を冷やすことが出来なくなってきます。
つまり、室温や気温が高くなると、体温調節できなくなるのです。
ですから、温度の高い部屋・密閉空間では体温が急上昇します。
扇風機は熱い空気が籠もってしまうのを防ぐことは出来ますが、それだけでは十分ではありません。
犬は汗をかくことが出来ないので、風だけが当たっても涼しくは感じません。
身体を水で濡らして扇風機をかけたら、人間が汗をかいたのと一緒なので、気化熱で身体は冷えますが冷やしすぎには注意してください。

よって、扇風機だけではなく、エアコンも大事です。

ところで、熱中症にかかりやすい場所・状況・要因は全部把握できていらっしゃいますか?


室内飼育

▶締め切った部屋の中でエアコンが無い
▶エアコンではなく、扇風機「だけ」で対応
▶窓際かつ日向にあるケージの中に留守番
▶水がない


屋外飼育

▶日陰のない屋外に繋がれる
▶時間の経過と共に直射日光が当たる
▶水がない


散歩中

▶暑い日の日中の散歩・運動(地面の温度+地面からの照り返し 。夏の日中のアスファルトの温度は50度を超えることも)
▶人の高さより、犬の高さの方が気温が高い
▶熱中症だけでなく、肉球を火傷する可能性もある
▶どうしても日中に散歩をする必要がある場合は、なるべく土や草の上、日陰を歩かせるようにする(でも、極力日中は避ける)
▶外気温は下がったものの、まだアスファルトの熱が残っている時間帯の散歩


車等での外出先

▶直射日光の当たる車の中で放置
▶日陰でも真夏日のように気温が高い
▶車中に放置
▶水がない


犬側の要因

▶短頭種
▶北方が原産で被毛が熱い犬種
▶太っている犬
▶子犬
▶老犬
▶呼吸器疾患を患っている犬
▶心臓疾患を患っている犬
▶不慣れな場所に行くと興奮する犬
▶下痢をしているなど、既に脱水気味の犬

などが挙げられます。

では、熱中症になったら、具体的にどうしたらいいのでしょうか?

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