SusakiVeterinarian's Column
シニア世代の犬猫が健康でいられるためには?
「転ばぬ先の杖」という言葉がありますが、予防は最高の治療です。
しかし、多くの方が、何かが起こってから対処しようとします。
それで間に合えばいいのですが、間に合わない状況だと「なんで!」と焦ったり、落ち込んだり、自分を責めたり、後悔したり...。
当たり前のことですが、生物の死亡率は100%です。
ですから、生まれた以上は土に返るのが自然の掟でございます。
しかし、知っていれば防げたことはあるかもしれません。
私自身は、知った上であえて選択しないで「望む結果に至らなかった場合」は「それは仕方ない」と諦めがつきます。
しかし、知らなかったから選択できず、後で知って後悔するということにはなりたくないので、常にアンテナを張っておくタイプです。
それがベストかどうかはわかりませんが、「今考えられるベストを尽くしたい」と考えているので、日々情報収集しています。
それでも、いざという時には「本当にこれでいいのだろうか?」と一抹の不安を感じたりするものです。
まして、普段準備をしていなければ、いざという時には何が本当かどうかもわからず、戸惑うのもしかたありません。
シニア世代の犬猫が「昨日まで元気だったのに突然」というケースは多いものです。
なぜ、その予兆が分からなかったのでしょうか?
飼い主が見落としていたのでしょうか?
犬猫が気を遣って我慢していたのでしょうか?
いえいえ、身体には素晴らしい調整能力があるので、ギリギリまで分からないものなのです。
その素晴らしい調整能力のことを「ホメオスタシス」(身体の元に戻る力)といいます。
私達は、あつあつの鍋を食べたからといって体温が80度になったり、かき氷を食べたからといって体温が氷点下になったりしません。
この様に、生き物には、「どんな外部刺激を受けようとも、体内状態を一定範囲に収めるコントロール力」があるのです!
ですから、ギリギリまでは、無症状で持ちこたえてくれます。
この様に、生物の身体には 「本来の状態に戻ろう」という力が働いています。
元気ということは、何も起こっていないと勘違いしがちですが、体内環境を一定の範囲に保つために、「スゴイ調整・微調整」が起こっているのです。
ですから、「元気だから何も起こっていない」というわけではありません。
身体が一生懸命「異物」と闘い、傷んだ組織を元に戻そうと頑張ってくれているのです!
この様に考えると、飼い主さんから見て「元気」な状態でも、その背後で実は、異物と闘っていることがお分かり頂けたかと思います。
昔、テレビゲームで「家に泥棒が次々侵入してくるのを、入り口で退治して、家に侵入させないゲーム」をやったことがありますが、正にそんな感じで、「家の中は静かだけれども、出入り口は大変!」という状態です。
最初のうちはいいのですが、気を許すと侵入され、いろいろ奪われてしまい、全財産が持ち出されるとゲーム・オーバーというゲームでした。
このゲーム同様、最初のうちは、余裕で闘えておりますが、そのうち油断したりして、急に立場が逆転し、劣勢になるなんていうことはあり得る話です。
この様な理由で、「症状が出ていない」ときに「症状が出ていないから」と油断してメンテナンスを怠ると、あとあと症状が出たときに取り返しのつかない事になっている可能性があるのです。
もちろん、症状が出るということは、免疫応答の結果(炎症反応物質など)です。
免疫応答するということは、白血球が異物を処理しているということです。
ということは、異物が侵入したか、体内で増えたかです。
どんな異物が原因になるかは、個々のケースで違うので、「どんな異物がこの病気の原因なんですか?」は実際に探るしかありませんが、「急に具合悪くなる」ケースは、大抵、体内でこらえてこらえて最終的にこらえ切れなくなったの結果であることがほとんどだということを覚えておいた方がいいでしょう。
だから、「何も症状が無いうちから対処しておくことが大事」だということなのです。
以上のことから、昨日まで「元気で食欲もあるし、排泄も問題ないから大丈夫!」と高をくくっていたけれど、それは必ずしも大丈夫とは限らないことをご理解いただけたかと思います。
この様に、身体は日々闘い、正常な状態を維持しようとしております。
しかし、いつ形成が逆転するかは誰もわかりません。
だからこそ、何でもないうちから身体のメンテナンスをしておくことや、身体に傷を残さない様にすることがとても大事なのです。
では、どんなことに気をつけたらいいのでしょうか?
巷には、
どちらも言われているけど…
「高タンパク食?低タンパク食?」
ウチの子はどっちなの?
「肉付きよく?痩せてるほうが?」
歳をとったから肥満だと心配…
「腎臓に負担がかからないように」
手作りだけど、どう変えたらいいの?
「柔らかい食事を」
食感も大事と聞いたけど変えたほうがいいのかしら…
こんなウワサが沢山あります。
ネットで調べても、根拠のある話かどうか分からない、両方の意見がでてきて迷う、本当か噂か分からない。
真面目な飼い主さんほど悩み、迷われるのではないでしょうか?
仕事柄、飼い主さんのお悩み解決をすることが多いですが、出所の不確かなウワサに惑わされる飼い主さんを多数お見受けいたします。
そのウワサのせいで、心配しなくていいこと、不安に思う必要のなかったこと、悩まずに済んだことに心惑わされ、気分が晴れない日々を送る方は珍しくありません。
しかし、そんな飼い主さんに適切な情報をお伝えすると、
「なぁーんだ!そんなことで悩んでいたのか(笑)」
と気持ちが楽になっていただけるようです。
これまでの診療経験上、シニア世代の犬猫が健康でいられるために飼い主さんが知っておいた方がいいし、知っておくと無駄に悩む時間が減ることがいくつかあります。
⚫︎老化に伴う変化はどんなところに現れるのか?
⚫︎犬や猫の事故以外の死因トップ3とは?
⚫︎食べると老化が遅くなる栄養素とは?
⚫︎栄養学的に、老化を遅らせると確認できている唯一の方法とは?
⚫︎老犬・老猫と成犬・成猫の栄養要求量は大きく異なるのか?
⚫︎老犬・老猫の水分摂取について気をつけること
⚫︎「高タンパク食?低タンパク食?」ウチの子はどっちなの?
⚫︎「高脂肪食?低脂肪食?」ウチの子はどっちなの?
⚫︎「高食物繊維食?低食物繊維食?」ウチの子はどっちなの?
⚫︎老犬・老猫で気をつけるべき栄養素とは?
⚫︎老犬・老猫のカルシウム必要量は?
⚫︎老犬・老猫でリンは本当に制限する必要があるのか?
⚫︎老犬・老猫で塩分は本当に制限する必要があるのか?
⚫︎老犬・老猫に抗酸化物質は必要?
⚫︎老犬・老猫に煮干しはオッケー?
⚫︎高齢犬・猫に何をどの様に食べさせたらいいのか?
こんな内容を、キチンと学んでいただきたいのですが、インターネット上には適切で無い情報が多数あり、その中から自力で適切な情報を探すのは困難な作業です。
間違った情報を掴んで、それを実践して「やっぱりコレは間違いだったか」という学び方もありですが、どうせなら、効率良く正しい情報を学んで、正しいことを実践していただきたいのが、私の願いでもあります。
ペットアカデミーでは、「シニア世代の犬猫が健康でいられるために飼い主さんが知っておいた方がいい情報」を一気に学べる集中講座をご用意いしています。
通常、ペットアカデミー受講生には、毎月1講座ずつ教材をお届けしていましたが、今回は受講生以外の方にもご覧いただけるよう、6カ月分の教材をまとめてご用意しました。
こちらの講座では、正しい知識を学ぶだけでは無く、飼い主としての心構えや覚悟、「歳だから」の思い込みはダメ!などの「頼られる飼い主」でいられるための考え方も学べます。
繰り返しになりますが、悩む時間が長いことは、あなたにも、ペットにも悪影響を及ぼします。
あなたはそれを知った上でも、これからも悩み続けますか?
それより、論文ベースの情報を分かり易く解説した通信講座を活用して、悩む時間を減らし、地に足の付いた希望をもって、日々を充実させてみませんか?
知識は力です!
いざという時に慌てて、判断ミスをして後悔しない様、何でもないうちに「転ばぬ先の杖」をご用意下さい。





